ヤギのクリニックのメーメー言ってないつぶやき

患者さんからうかがった話なのですが、「このクリニックは予防接種の予約がほとんどとれない!」という噂が流れてるようです・・・。
そんなことはありません!
お日にちによって取れない時間帯や日もありますが、きちんとご予約いただけるので、どしどしご予約、お問い合わせください!


毎週火曜日、水曜日の午前・午後は、私、院長の担当でしたが、来週、11月11日、12日は、代診の先生に交代していただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いします。











こんにちは!
昨日のメーメー言ってないつぶやきがつまらなかったといわれ落ち込んだ気持ちを切り替えるつもりで髪をアップにして出勤したらスタッフから「すっごい絶壁ですね!」といわれさらに落ち込んだため四国へ逃避行しようとしている院長青栁です



まぁ、そういつもいつも面白いことばかりいえませんよっ!
そんなわけで、四国へ飛んできます。
というのは学会があるからです。
少々留守にいたしますが、俺がいない間、やりたい放題ですネッ!
じゃなくて、スタッフも協力し合って頑張ってくれると思うので、よろしくお願いします。
俺がいなくてもたくさんご来院いただきたいですが、俺がいる日よりもたくさん来ちゃったらどうしたらいいんだろうと、複雑な思いです・・・。



愛媛。
それは私の第二の故郷・・・
ではないです。
学生時代をそこで過ごしただけです。
当時私は友達もほとんどおらず(いや、それ現在進行形だろ?)、嫌われ者の名を受けて~♪(デビルマンですよ)ほしいままにしていました。(それは今もじゃない?)
同級生の結婚式に呼ばれることなど一度もなく、実家に同窓会から入会の勧誘の電話がよくかかってきて、母親から「同窓会から問い合わせがあるんだけど、どうするの?」って言われるたびに、「ヒロユキハシンダコトニシトイテクダサイ・・・。」と言っていました・・・。
そんな俺でもお世話になった人が何人かいるので、今回は学会ついでに(?)その巡礼の旅に行こうと思います!

そして、実は青栁、「意外と」いいやつになったのかもみたいな、自画自賛エピソードをご紹介します!
長くなるので、読むのがご面倒な方はここらへんでさようなら。
えっ?
退屈すぎて、ここまでもたどり着けてないって?
それは仕方ありませんね。

なんでそんな話を書こうかと思ったのか。
それは、もう面白い話が書けそうになくて・・・
ってことだけじゃなくて、今日送られてきた、医師向け情報サイトのDMに、医者になってからあった感動エピソードみたいなものがあって、そのどれも、俺の感動に比べたらへなちょこじゃん?と思えたんですが、どこにも投稿することもできないので、ここで自己満足に耽ろうかと・・・。
ということで、本当に暇な人で、青栁嫌いじゃない人だけ、お付き合いください。

で、本当に長くなるので、覚悟がない人はもうここまでね!


って、本当にいいんですか?(って、しつこいですねいつも。)


俺が医者になって8年目くらいの頃でしょうか。
25週、700gで出生した男の子を受け持っていた時のことです。
元々呼吸が悪かったのですが、感染症がよくならなかったり、それがきっかけで心臓や腸管が悪くなり、赤ちゃんもご家族も、毎日辛い日々を過ごしていました。
当時俺がいたNICUは、職員の入れ替わりが激しく、スタッフの中では俺が最古参になり、新しいスタッフたちが、今までのやり方を自分たちの思い通りに一新しようとしていてたり、個人プレーが好きなドクターが多く、俺のように気が弱くておとなしいヤギのような人間は(???)標的になるわけです。
朝晩の回診では、最も調子の悪いその子が話題の中心であり、ことあるごとに、「あれやってない、これやってない、なんでこんな治療するんだ、方針はどうなってるんだ」と、毎日話し合って決めてることなのに、なぜか俺だけつるし上げの毎日。
こちらも医療と思い我慢はしてきましたが、赤ちゃんの調子が悪いことも相まって、どんどん疲弊していっていました。
何より辛かったのは、心配で毎日面会に来るお母さんに、面会の度に1~2時間病状を説明するのですが、よくなっていくことが少ないので、いい話ができず・・・。
それでもお母さんの前向きで明るい振る舞いは、疲れ切って心がすさんだ俺には癒しでした。

5か月くらい経過した頃、その赤ちゃんはお亡くなりになりました。
早朝のことで、俺が駆けつけた時にはすでにご両親が到着していました。
泣けました。
元々、俺が担当した子で亡くなる子ってほとんどいなくて、そういう現場に立ち会ったのも数回でしたし、そういうキャラじゃないので自分でもびっくりしたのですが、ご家族の目の前で初めて泣きました。

数日後、ご家族ともう一度お話しする機会があったのですが、そこでお母さんに、
「青栁先生が主治医でよかったです。青栁先生が主治医になってくれたのは運命だったと思います」といわれ、また泣けました。
あれから数年たちましたが、まだその時のことは忘れられないし、彼の誕生日には毎年思い出します。



また別の患者さんの話です。
長期に入院していた女の子がいて、NICUで1歳を迎えるくらいのお子さんでした。
俺は直接担当になったことはなかったのですが、長期に入院していると何かにつけて関わりがあるので、お互いに世間話もするくらいの関係になるのです。
その子がNICUを退院してしばらくして、小児科に入院しました。
NICUは赤ちゃん専門なので、退院して大きくなってからは小児科の扱いになるんです。
その際、点滴が確保できなくなったようで、小児科の先生たちが何人も集まって針を刺したにも拘わらずうまくいかなかったようでした。
それは、彼女の血管がすごく難しかったから。
その時!
NICUで働いていた俺に電話が!
「点滴取ってほしい。」
当時、点滴上手を吹聴していた俺は、勇んで小児科病棟へ向かいました。
「青栁君が点滴取れなかったら、IVHにする(中心静脈栄養と同じで、首の太い血管に針を刺すこと)ってお母さんと話して納得済みだからよろしく!」
と、ものすごいプレッシャー!
結果は?
惜しい感じにはなったんですが失敗してしまいました・・・。
そしてお母さんに謝りに行きました。
お母さんは、「いいんですよ!青栁先生が入らないんなら申し方ありません!あきらめてIVHにします!」と笑顔で話されたときに、救われた気がしました。
調子に乗ってた俺・・・。

この話には続きがあって・・・。
NICUを退職する数日前、また彼女が入院するとしり、ICUまでお見舞いに行きました。
偶然お母さんともお会いすることができました。
「実は俺・・・NICUを・・・いえ、女子医大をやめることになりました」(ちょっとドラマ風に読んでください。)
!!!
その直後、お母さんが号泣されたんです。
俺ももらい泣きしました。
涙はこらえましたが、心で号泣しました。
俺、NICUで頑張ってたんだなって思えて。



そーんな気持ちの開業スタートだったわけです。
嫌われ者の俺が開業したって成功するはずないだろうと思っていたので、女性の先生を雇いながら、ほかのクリニックでも働いたりしていましたが、『意外と』俺の外来にも患者さんが来てくださり、俺の外来の数も徐々に増やしていくことができました。って、まだこれで終わりじゃないですが。
本当は、プロ野球選手になりたくて、でもなれなくて。
じゃあスポーツドクターになろうっとと思ったのに頭が悪すぎて何年も浪人して。
やっとの思いで大学に入った時にはその当時の情熱も薄れ目標を失って。
ほぼ一人ぼっちで生きていくうちに(なあんていうとかっこいいですが要するに友達が少なかっただけなんですけどね)心もすさんでいき・・・。
そんな時に出会った新生児医療に、未来の光を見て。
世界で一番の新生児科医になろうと希望を胸に働いたNICUも、夢破れ退職し・・・。
そんな流れで生きるためにした開業なんで、何の希望も目標もなかったんですが・・・。
今は・・・
開業して良かったなって思うことが多いです。
この地域の患者さんたちや、スタッフ、業者の人たちと出会えたことが。
何より、俺、『意外と』嫌われてないんだなと思うようになりました。
またきっと、目標を作って前に進んでいけるはず。そんな気持ちになりますね。
こんな手前味噌なことを書くと、ものすっごくナルシストっぽくて俺らしいっちゃ俺らしいですが、初めて読む人にしてみたらゲロゲロ
(←もはや死語ですね。うちの27歳の看護師さんに言ったら、「蛙ですか?」と、これ以上説明できませんでした)って言われてしまいそうですね。
ということで・・・

・・・・・・
・・・・・・・・・・・・

て、ゆーのはゆーめ!!!
そう、これは俺の夢!
作り話ですよ!!!
こーんなできすぎたいい話、そうそうあるわけないでしょ?!
というわけで、これからも悪役キャラで突き進んでいきますよ、愛媛の彼方まで。

四国へは、数少ないですが、そんな俺を支えてくれたり助けてくれたりした先輩、恩師、友人に、今は元気でやってますっていう報告とお礼を兼ねて、巡礼してきます。(お遍路じゃないです)
台風が近づいていますが、飛行機が落ちたり、昔散々恨みを買った人たちに偶然出会って刺されでもしない限りは、帰京します。
そして12日の夜から診療再開しますので、よろしくお願いします!


あ、目標あったわ。
ダッシュで逃げられるようになることと、北極3倍食べること。(←北極3倍については、とうとう決着つきました。またいつか、愛媛から生還できたらお話しします。)

と、言った格好で、今日も暇な不人気外来のおかげで、こんな長文書けました!
こりゃ、愛媛から俺が帰ってこれるかどうかというより、俺が帰ってきても、クリニックがあるかどうかのほうが心配ですな。
こりゃこりゃ。




あなたの感想をお選びください。
  • メーメー (14)
  • メ~ (3)




  :